入信の証 小野道夫 ヨハネによる福音書 3:16

ヨハネによる福音書 3:16

ヨハネによる福音書 3:16

[神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。]

このみ言葉はクリスチャンでない方々にもよく知られていますし、教会でも説教題にとりあげられています。

ある百科事典を読むと「この短い御言葉は聖書全体を一文で要約できるとして<ミニバイブル>と呼ぶ人たちもいる」と書いています。それほどキリスト教の真髄を表しているともいえましょう。

また、宗教改革者のルターは、死の床において、その地上の命の尽きるとき、自らこの福音書を「小聖書」「小福音」 と呼んで、祈りつつ息を引きとったと言われています。

小野道夫の証
私達の自動車のバックナンバーは[3 16]と夫の小野道夫がつけました。

彼はアメリカのフロリダ州にあるゲイズビルという町にあるフロリダ大学で脳外科医として研究をしていたときに、無神論者からクリスチャンになりました。その時にとても心に刻んだ聖書の言葉がこれであったそうです。
彼の経験を紹介します。

入信の証 小野道夫

ローマ人への手紙828節:

「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています」

道夫
生まれてから29年間、一度も教会も聖書にも触れることもなかった私がキリスト教に初めて接したのは、1982から脳神経外科の研究のため、アメリカのゲインズビル市にあるフロリダ大学に研究留学していた時でした。

 

現在の妻、惠とは再婚なのです。

無神論者だった私

最初の結婚をして間もなくでした。当時は英語の文献を見ることは出来ましたが、英会話には全く自信がなく、妻と一緒にバプテスト教会に行きはじめたのも英語に早く慣れようと思ったのが動機でした。

妻は幼いころ日曜学校で福音は聞いていたのですが、私は全く無神論者で、死ねばすべて消えてしまうものだと信じて、全く信仰など持つ気持ちもありませんでした。

ところが教会員のDavis 夫妻が火曜日毎に夕食とヨハネの福音書を教えてくださるということで、私は、聖書に別に関心はなかったのですが、夫人の美味しい夕食を楽しみにしていたのと英語に親しむ機会になると自分勝手な気持ちしかなかった様に思います。

聖書の言葉も右から左へ抜けていって頭には何も残っていないと思っていました。

無神論者だった私

やがて妻が妊娠して、とても安産で長男が生まれました。

ところが、20時間後の同じ日に妻は突然亡くなってしまったのです。

肺の血管が突然つまってしまう広範な肺塞栓症でした。人生の一番祝福された喜びの頂点でしたが、同じ日に、最悪の悲しみの谷に落ちてしまったのです。

「どうして?どうしてこんなことが?」

と誰にともなく何度も繰り返していました。

 

その日残された彼女の日記を初めて読んだ時、ほとんどのところで友達のために思いやりや、喜びそして感動などをたくさん書いていました。しかし2箇所だけとても辛かったと書いているところがありました。それは一緒に教会に行こう誘った時、「疲れているから嫌だ。あなたが一人行きなさい」と私が言ったことと、彼女が小さなミスをした時に繰り返し注意したことの2つでした。

私自身は100%妻を愛していると思って疑いもしませんでした。

しかし、その妻を悲しませていたなんてとてもショックでした。同時に、自分の愛や思いやりの小ささや私の愛がどんなに利己的なものだったかを知らされ、罪深さに初めて気づかされました。

絶望の中にあった時に牧師さんからこのような話を聞かせていただいたのです。

妻の出産の翌日に、牧師先生がお祝いに病室に来てくださった時のことです。妻は先生に「今、バプテスマを受けさせてください」と頼んだそうです。先生は喜ばれ

牧師先生
少し聖書を学んでから洗礼をしましょう。でもあなたは口で信仰を告白したのですから、もうクリスチャンですよ。

 

と言ってくださったそうです。 そのことを聞いて妻は救われて、天国へ確実に迎えられたのだと確信できました。

 

また、3日後、不思議な事がおこりました。

天から祈り

道夫
早朝にふと目が冷めたのですが、どこからか祈りが聞こえて来たのです。心の底から溢れ出てきたと表現したほうが良いのでしょうか!

今まで私は祈ったことは一度もありませんでした。しかも、その祈りは日本語ではなく英語だったのです!

まさに天から祈りが注がれたようでした。

 

私はすぐにそれを書きとどめました。それは神様を賛美し、大事な妻と子供を与えてくださり、そして彼女を天国に迎えてくださったことに対する確信と感謝の祈りでした。

その日の朝は、道端の石も人々の顔も見るものすべてが輝いて見えました。5日後のお葬式に教会でその英語の祈りをさせていただきました。

妻にとってはたった1年の滞在でしたが、お葬式には150名の方達が集まって下さいました。

その3週間後私は洗礼を受けクリスチャンになりました。その後まもなく妻の母もクリスチャンになって洗礼を受けました。私は、クリスチャンになってすぐに、召命を覚えました。

それは残る人生を海外で医療宣教師としてご奉仕をしたいということでした。

子供は私の両親と妻の両親が日本で1年7ヶ月育ててくれました。というのはフロリダの研究後はニューヨーク で脳の病理研究をする予定が決まっていたからです。

恵との出会い

ニューヨークでは、9番街のメソジストの日本人教会にかよい始めました。

そこで奏楽をしていた現在の妻、惠の姉と出会いました。彼女は2代に渡る牧師の家庭に育ち、小さい頃からアフリカの医療宣教師を目指して、病院で勤務しながら準備中である妹がいることを聞きました。

私は日本に一時帰国して彼女と会い、意気投合してお互いに神様のご計画ではないかと信じて、スピード婚約をして、3ヶ月後NYで結婚しました。

その後、長男の息子の他に二人の息子も与えられ、海外医療宣教師として出発し、20年間8カ国で家族としてささやかではありますが仕事を終え、15年前に夫婦で帰国しました。孫も7人与えられました。 

非常勤医、牧師、講演、認知症相談員

道夫
 現在、私は認知症外来を専門に非常勤医として働いています。

妻の恵は11年前に難病である特発性肺高血圧症で3ヶ月の余命と宣告されましたが、多くの方の祈りによって11年も生かされ支えられています。

妻は、現在「からし種在宅クリニック」を開業し院長として在宅医療を中心に働いており10年前には、JTJJesus to Japan)神学校の牧師過程を終了し、牧師になりました。

二人で「からし種チャペル(家の教会)」を設立しました。

妻は3年間、近所の子どもたちと夫人達に英会話と漫画聖書物語を題材に主の愛と喜びを伝えていましたが、体調を崩したことで今は無期延期になっています。いつかまたできる日が来てほしいと願っています。

そして私は認知症、その他の健康医療講演をしています。また、クリスチャンの講演会、牧師先生のメッセージと演奏会などのイベントを地域の人々を対象に主催しています。特にいろいろな病気に関する医療相談が多い現状です。

 

主のご計画は私どもにはわからない事が多いのですが、必ず御心を成就して私達のために備えていてくださいます。主を心から褒め称えます!

信仰についての考え

ところで、信仰における第一の問題は、「人間が何をするか」ではなくて、「神様が私達人間のために何をしてくださったか」そのことにあるのだと思います。その神様が私達のために何をしてくださったかということを知らせるのがこの16節です。

ヨハネによる福音書 3:16

[神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。]

ところで、ここに書かれている愛とは何でしょうか。

それは端的に言えば、相手を大切にすること、相手の存在に敬意を払うこと、相手を生かすように働きかけること、相手に寄り添いたいと思うことなどと具体的に言い表すことが出来るかもしれません。

 

「愛の反対語は憎しみと言うより、無関心である」これはマザー・テレサが語ったことばですが、愛するという事と相手に関心を持つということは同じ意味だということでしょうか?

この16節の後半には、人が永遠の命、真の命を受けるために神様は御子を遣わされたと記されています。
永遠の命とは、真の命、本物の命のことです。神様はそれをエスキリストを通して私達に与えようとしておられます。神様は人が真の命に触れることがないままに人生を終わることがないようにと願っておられるのではないでしょうか?

 

私達が生きる時も死ぬ時もそして死んだ後もずっと私達に関心を寄せてくださって見守って下さるお方なのです。

今、全ての人が生きる事に不安をいだいています。特にCovid-19によって世界中の人々が困難に直面しています。様々な問題の中でパニックを起こし生きる喜びさえ失いかけています。

しかしそのように悩んでいる私達も 何ものにも代えがたい神様の愛に支えられ導かれて新しい出発を始めるものとされるように心から願い、確信してご一緒に祈って励ましあっていきましょう。

最後に、チャペルの車をご覧ください

今年(令和2年5月)この車はからし種チャペルの働きを明らかにする意味で写真のようにしました。これは単なるチャペルの宣伝カーというよりはむしろ、主に対して私達自身の信仰の証を表明することになると考えたからです。

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