ご挨拶

高齢化の進む串本町で、多くの方々が住み慣れたご自分の家や地域で最後まで幸福に過ごしていただけるために、24時間対応できる訪問診療の在宅クリニックの必要性を長い間強く感じておりました。

いよいよ6月1日より、小さい規模ですが、在宅医療、在宅緩和ケアの訪問診療と認知症専門外来の「からし種在宅クリニック」を始めることといたしました。

通院が困難になられてきた方、自宅でのガンの痛みなどの緩和ケアを希望される方、ご自宅での看取りを希望される方々に対し、ご家族や地域の人々、そして各種の訪問医療、介護サービスとの多職種連携によって、皆さんの希望に沿った生活を第一の目標に診療をしてまいります。

また「もの忘れ専門外来」は、認知症の介護で困難を覚えておられる方々に寄り添い、正しい診断にもとづいて、個々の患者さんの個性に応じたお薬の選択、内服量の調整などによって、自宅でご本人もご家族も笑顔で過ごせることを第一の目標に診療してまいります。

いずれも、ご遠慮なくお問い合わせください。

診療内容

在宅医療 在宅緩和ケアの訪問診療内容について

 

在宅医療は、病気になっても、安心して住み慣れた生活の場で療養をする事ができる、入院医療や外来医療に次ぐ第3の医療です。ご本人とご家族が主役であるご自宅で、しっかりとお話を伺い、可能な限りご希望に沿った生活ができるように診療をいたします。
ますます高齢化していく社会で、病院に通院することが困難になられた方々に、こちらからおうかがいしご負担のないように致します。
ご自宅で最後まで過ごす事ができることを目標にしていますが、病状によってはすみやかに病院との連携をとり、最善の医療をしていくことも大事です。また、ご家族やお友達が寄り添う事ができるような看取りもご一緒に致します。
夜間や早朝の電話での対応もしてまいりますので安心していただけると考えています。

「もの忘れ専門外来」の診療内容について

前頭側頭型認知症(意味性認知症)のCT画像

ご本人、ご家族もしくは、いつもおそばで看ておられるご様子に詳しい方に同伴いただきます。今までの経過やご病気の歴史、そして現在のお体や生活の具合をお聞きします。また現在受けている医療、飲んでいるお薬についても教えていただきます。お薬手帳や資料をお持ちください。

お体の様子、歩き方、筋肉の硬さなどを拝見し、いくつかの簡単な記憶や高次機能のテストをさせていただきます。

また、脳のCTスキャンをお持ちの方は拝見し、まだ受けたことのない方は、次回までにご紹介する医院にてCTスキャンを撮影していただきます。

CTスキャンは、認知症の正確な診断に大いに助けになると同時に、治療で治るもの忘れ、例えば、正常圧水頭症や慢性硬膜下出血などを発見できます。

これらのテストや検査で、多種類ある認知症の診断を絞ってまいります。認知症の診断を間違えますと、間違ったお薬を飲むことになり、認知症のいろいろな症状が悪化しますのでとても大切です。

また初診時には、採血をさせていただき、認知症に影響あるビタミンやいろいろな物質の欠乏や、栄養状態、ホルモンの状態、またお薬の量や種類を選ぶのに大切な糖尿病の有無、腎臓機能の程度、肝臓機能なども調べさせていただきます。その結果足りないビタミンや、鉄その他の物質をお薬で補充することができます。

このような流れで、診療を進めますが、大切なことはお一人お一人お薬の効き方や、副作用の出方が異なります。その都度お家での様子を詳しく伺いながら、2回目、3回目の診察と、その方に最善のお薬と量を決めていく必要があります。

診療時間

定期訪問診療及びもの忘れ外来の診療時間は以下の表のとおりです。

緊急の往診は、24時間対応いたします。

在宅医療(定期訪問)

9:00-12:00 

在宅医療(定期訪問)

14:00-17:00

もの忘れ外来

9:00-12:00

 

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